ビットコイン（BTC）は市場のボラティリティが非常に高い資産です。
このため、投資家にとっては予測しにくく、「いつ買えばいいのか」悩みどころです。
この記事では、ビットコイン（BTC）の攻め時について、実際のデータと戦略を交えながら解説していきます。
「安く買う、高く売る」の基本戦略
多くの投資家が採用する基本的な戦略は、「安く買って高く売る」というシンプルなものです。
ビットコインの価格が一時的に下がったときに買い、その後の回復で利益を得ることを目指します。
一度大きく下がれば大体上がる
ビットコインの価格が大きく下がると、反動で上がりやすいです。
これを律儀に繰り返すだけでも、安定した相場ならトータルでプラスを狙うことができます。
しかし、この「ディップを買う」戦略は、一見理想的に見えますが、いくつかの落とし穴もあります。
短期的なディップと長期的な下落を見分けるのが難しい
例えば、ビットコインの価格が一時的に下がったときに「今がチャンスだ」と思って買っても、そのまま長期的な下落に突入してしまう可能性があります。
価格が更に下がり、投資資金を減らしてしまうリスクがあるのです。
市場全体の動向を考慮する
単なる価格の上下だけでなく、中央銀行の政策や世界経済の状況もビットコインの価格に影響を与えます。
特に、金利が上昇している環境では、リスク資産であるビットコインの価格も下落しやすい傾向があります。
市場のタイミングを計るには
市場タイミングを見極めて、最適な時期に買おうとする投資家も少なくありません。
しかし、結局のところ、これは非常に難しいです。
ビットコインの市場は常に変動しており、バーチャートやローソク足チャートだけでの短期間での予測はほぼ不可能です。
では、どうすればもっと予測できるようになるのでしょうか？
答えは、テクニカル分析を活用し、過去の価格パターンやサポートライン、レジスタンスラインを考慮することです。
トレンドラインタッチによる反転で買う
トレンドラインは、チャート上の価格が一定の方向に進む際に、その方向性を示す直線です。
上昇トレンドでは安値を結ぶライン、下降トレンドでは高値を結ぶラインがトレンドラインとなります。
このトレンドラインを引いて、価格がトレンドラインに触れた（または割り込んだ）ときに反転を確認して購入する方法があります。
移動平均線（EMA）タッチでの購入
移動平均線（EMA: Exponential Moving Average）は、価格の平均をスムーズに表示するための指標です。
特に20日EMAや100日EMAのような短期・長期の移動平均線は、価格のサポートラインやレジスタンスラインとして機能することがあります。
例：20日EMAにタッチするタイミングで購入
短期的なトレンドを把握するためには、20日EMAがよく使われます
ビットコインの価格がこのラインにタッチする、もしくは下回ってから反発する際が、短期的な買い時とされることが多いです。
これは、過去に20日EMAが価格をサポートする役割を果たしてきたパターンがあるためです。
RSIの売られ過ぎを利用して購入
RSI（Relative Strength Index）は、価格の強弱を測る指標で、一般的に30以下になると「売られ過ぎ」、70以上になると「買われ過ぎ」と判断されます。
ビットコインの市場では、RSIが30を下回ると、価格が下落しすぎており、買いのタイミングである可能性が高まります。
移動平均線のゴールデンクロスを確認して購入
「ゴールデンクロス」とは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜ける現象を指します。
これは、強い上昇トレンドの始まりを示すサインとして、多くのトレーダーに注目されています。
例：20日移動平均線が100日移動平均線を上抜けるタイミングで購入
このゴールデンクロスが発生するタイミングは、ビットコインの価格が本格的な上昇トレンドに入る可能性を示唆します。
過去の市場データでも、ゴールデンクロスが発生した後にはしばしば価格の上昇が見られています。
他にもさまざまなテクニカル手法がありますが、重要なのは、いくつかの要因が重なったときに買ったほうが良い（例：水平ラインで反転し、トレンドラインにも支えられ、さらにゴールデンクロスが発生など）という事です。
攻めることをせずに「ルール」に基づいて買う
攻め時を気にせず、ルールに基づいて買っていくという方法もあります。
この場合、買うチャンスをチャートを毎回見てうかがう必要がないので、一番ストレスフリーです。
長期保有（HODL）をする
「HODL（ホールド）」は、ビットコインを長期的に保有する戦略です。
この戦略は、ビットコインの長期的な上昇傾向を信じ、短期的な価格変動に惑わされずに保有し続けることを目的としています。
過去のデータを見ると、ビットコインは一時的な価格下落があっても、長期的には上昇してきました。
ストレスが少ない
短期的な売買を繰り返すと、常に市場を監視する必要があり、精神的な負担が大きくなります。
HODL戦略を選べば、日々の価格変動に一喜一憂する必要がなく、シンプルに保有し続けるだけで良いのです。
低コストで管理できる
長期保有は、頻繁に売買を行わないため、取引手数料や税金のコストを最小限に抑えることができます。
特に、長期的に保有することで取引手数料が低くなる場合もあります。
ドルコスト平均法（DCA）の活用
「ドルコスト平均法（DCA）」は、定期的に一定額を投資する戦略で、ビットコインのようなボラティリティの高い資産に適しています。
価格に関係なく、毎月や毎週一定額を購入することで、価格の高低に関わらず投資を続けられるため、市場タイミングのリスクを減らすことができます。
例：１か月に１万円ずつビットコインを買って保有していく。
（※この場合余剰資金で投資するようにしましょう。）
リスク分散の効果
ドルコスト平均法を用いることで、短期的な価格変動の影響を受けにくくなり、平均購入コストを抑えることが期待できます。
心理的負担が少ない
市場を常に見張る必要がなく、規律を保ちながら定期的に投資を行えるため、感情に左右されにくいメリットがあります。
まとめ
この記事では、ビットコインの攻め時について、いくつかの戦略を紹介しました。
ビットコイン投資において大切なのは、短期的な価格変動に惑わされず、リスクを管理しながら自分に合った戦略を選ぶことです。
以下に重要ポイントをまとめると↓
- ディップ買いは、タイミングを見極めるのが難しいが、上手くいけば大きな利益を得られる。
- 攻め時を計るに一番最適なのは、テクニカル分析（移動平均線やRSI）をすること。買い要因がそろってるとなおよし。
- 長期保有（HODL）やドルコスト平均法（DCA）で、価格変動のリスクを分散し、安定的にビットコインを購入する。
これらのポイントを踏まえて、自分に合った方法でビットコイン投資を始めてみてください。
